研究活動

THE STUDY

社会科 安倍堅介

自分事として学びのサイクルを回し続ける子どもの育成を目指して

本校2年目になりました、安倍堅介です。今年度は,5年2組の子ども達とたのしく社会科の学びをすすめています。昨年度は、「自ら学びのサイクルを回し続ける子どもの育成」というテーマで個人研究を行いました

「学びのサイクルを回し続ける姿」とは、単元の課題を解決するために何が明らかになるとよいのか見通しをもち、その学び方(資料で調べる、友達と議論する、実際にその立場の人に会って話を聞く等)を選択して追究すること。追究する過程で生じた疑問をさらに追究すること。そのような学び方を自ら繰り返し行う姿を想定して実践を行ってきました。

第3学年「お店をPR! 今日からあなたが子ども販売員」の単元では、単元の最初に販売の仕事に関するお店を出し合い、仕事の工夫を伝えるチラシを作成していくことになりました。学級の実態調査から最も利用頻度が高いスーパーマーケット(以下、スーパー)の仕事の工夫に着目してチラシを作成していきました。チラシを作成していく中で、スーパーの仕事の工夫をコンビニエンスストア(以下、コンビニ)と比較しながら作成している子どもの姿が見られたので、単元の学習で扱うお店の範囲を広げて追究を進められるようにしました。二つの事象を追究してきたことで、単元の終盤には、「スーパーもコンビニも仕事の工夫がちがうところがあるけれど、どちらもお客さんのためにやっている。」と販売の仕事について概念的に捉える姿が見られました。

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  • 社会科2

このように、単元構成を工夫することで、社会的事象を通して社会そのものが見えるようになることが明らかになってきました。

そこで、今年度は、
➀社会的事象をより自分事として追究できる単元構成の工夫
 学年の発達段階に応じた自分事としての姿につながる単元構成、取り上げる社会的事象とその取り上げる時期の検証。

②子どもと作る社会的事象を見る視点と対話のあり方
 対話を通しての視点の拡張や深化、社会的事象を見る視点のズレによる対話のあり方の検証。

③ともにつくる学びの足跡
 単元を通して働かせてきた見方・考え方や見いだしてきたこと等を振り返り、学びの足跡の作成に生かすこと。既習単元での学びや学習方略の活用と自己調整学習との検証。

上記のような実践の中で,より自分事として学びのサイクルを回し続けることができる社会科学習を目指してきます。