研究活動

THE STUDY

図画工作科 安田晶子

全員が、つくりだす喜びを味わう授業

本校2年目です。6年1組の担任になりました。

 昨年度は、1年生担任でした。就学前は、自分で好きな活動を選びながら遊びを深めるなど、一人一人異なる造形経験をもって集まった子どもたちですので、造形活動に対する意識は本当に様々でした。4月の時点で「ぼく、かけないもん」と言う子もいました。そんな子どもたちが、「図工では、自分にできることがいくつもある」「図工はたのしい」と感じることのできる1年間にしようと、授業を工夫してきました。

 子ども一人一人一人の実態に合わせて、子ども同士をつないだり、一人一人に声をかけてイメージを引き出したり、また道具や材料を選びやすく工夫につながりやすい場づくり、道具や材料の数・大きさを1時間ごとになど、可能な限り細やかに手立てを考えるようにしました。それらの手立てが、図画工作科において子どもたちの意欲を引き出し、創造的な活動につながっていくことを確かめることができました。

 今年度は6年生です。元々人気が高めの図画工作科ですが、学年が上がるにつれ苦手意識をもち図工嫌いとなる子どもが増えてくるというデータもあります。しかし、造形活動を心から愉しみ、自分なりの表現に向かいながら、つくり出す喜びを味わうのは全員であってほしいと自分は願っています。それは夢物語ではなく、適切な手立てを取れば、可能なはずです。

 今年度は、表現の幅広さを一人一人が実感できるよう、子ども同士をつないだり、これまで使ってきた道具や材料の選択や活用を促したりして、子どもたち全員が、つくりだす喜びを味わいながら、創造的かつ探究的活動となっていく授業を目指します。