学部長メッセージ

学部概要

 

 いま、教育学部、附属学校、教職大学院の教育は、「教育の国際化」を改革の柱に、大きく変わろうとしています。

 附属小学校は、令和8年度に国際クラスを設置し、外国籍の子どもたちを受入れて、日本の学習指導要領にしたがって英語と日本語を使いながら授業を行うイマージョン教育を始めます。翌9年度からは、附属中学校にも年次進行で国際クラスを設置します。国際クラス設置に向けて、国際棟の建設も始まりました。地域への説明や入試の準備と併行して、国際クラス担当教員や国際教育コーディネーター(外国籍の教員)の採用、新しい教育課程の制度設計や国際クラスの編成、そしてイマージョン教育実施に向けた具体的準備も進めています。

 教育学部も令和8年度から佐賀大学との間で共同教員養成課程を設置する予定です。2大学で1つの教職課程を運営するのは、全国では「群馬大-宇都宮大」「金沢大-富山大」に続いて3例目です。佐賀大学の初等教育・特別支援教育の強みと本学部の中等教育・教職専門教育の強みを活かしながら、効率の良い質の高い教員養成課程を運営します。(現行の学校教育教員養成課程のうち、「初等・中等教育コース」と「特別支援教育コース」は佐賀大学との共同教員養成課程として運営され、「養護教育コース」は現行のまま独立した養成課程として運営されます。)

 熊本県・熊本市教育委員会とも連携しながら、地域の教育課題(地域支援、国際化)の解決に資する学部改革に取り組んで行きます。令和6年度「地域教員希望枠を活用した教員養成大学・学部の機能強化事業(文部科学省)」に採択され、今後5年間かけて「地域教育実践プログラム:ICTを活用した遠隔授業、地域発教育改革から学ぶ宿泊型教育実習」と「国際教育実践プログラム:附属国際クラスでの教育実習や海外(台湾)現地校でのバイリンガル教育に係る海外研修」を充実させ、地域の教育課題に貢献できる教員を育てて行きます。

 令和の時代に入り、コロナ禍の影響もあって少子化に伴う人口減少に一層拍車がかかり、教育未来創造会議では、地方における高等教育機関の存続に向けた抜本的対策について検討が進められています。熊本大学教育学部は、地域に密着した教員養成大学・学部として、令和の時代の教員養成に係る高等教育機関としての機能を持続発展させるために、継続して学部改革に取り組んで参ります。 

 

教育学部長 藤田 豊