特別支援教育特別専攻科

附置機関

明日の特別支援教育を担う人材を育む

 

本専攻科は既に教員免許状(小学校、中学校、高等学校、養護教諭)を取得している方を対象に、1年間のカリキュラムによって特別支援教育の専門資格である「特別支援学校教諭免許(知的障害・肢体不自由・病弱)」を取得するプログラム(定員15名)です。現職教員を始め、熊本大学を含む各大学にて基礎免許状を取得した学生が多く入学しています。

本コースを修了すると特別支援学校1種免許状が取得できます。特別支援教育に関する基本的な知識や障害特性の理解、指導法などを講義・演習にて学ぶと共に、附属特別支援学校にて教育実習を行うことで、理論と実践の往還をしつつ、専門性を深めていくカリキュラムで構成されています。

主な入学者

本専攻科への入学希望者は主に3つのタイプに分かれます。

  • 教育委員会より現職派遣として推薦されたもの
  • 熊本大学教育学部を卒業し、本専攻科に進学するもの
  • 他大学にて教員免許状を取得し、本専攻科に進学するもの

いずれの場合であっても、入学試験及び入学後のカリキュラムに違いはありません。

カリキュラム

下記の科目のうち、必修科目を含めて30単位以上取得することが修了要件です。

前期(4〜8月上旬)
  • 特別支援教育基礎論*(2単位)
  • 特別支援教育研究法基礎論(2単位)
  • 知的障害児教育総説*(2単位)
  • 知的障害児教育課程論基礎論*(2単位)
  • 肢体不自由児指導論*(2単位)
  • 病弱児教育総説*(1単位)
  • 病弱児の心理・生理・病理概論*(1単位)
  • 障害児教材開発基礎論(2単位)
  • 発達障害児支援総説*(2単位)
夏季集中(8月中旬)
  • 知的障害児指導論Ⅲ(2単位)
後期(9月末〜2月)
  • 知的障害児心理学概論*(2単位)
  • 知的障害児指導論Ⅱ(2単位)
  • 知的障害児発達評価論(2単位)
  • 肢体不自由児教育総説*(1単位)
  • 肢体不自由児心理学*(1単位)
  • 病弱児指導論(2単位)*
  • 学習障害児支援総説(2単位)
  • 重複障害児教育総説(2単位)*
10月上旬〜中旬
  • 障害児教育実習*(3単位)
通年
  • 知的障害児指導論Ⅰ(2単位)
  • 障害児臨床実践演習Ⅰ〜Ⅴ(各2単位)
  • 障害児に関する論文(4単位)

*は必修科目

「障害児に関する論文」

特別支援教育では、個々の子どもの発達に対する見立てや支援方法の立案・実施など、教師自らが教育目標を設定し、課題に対して探究していくことが求められます。そのため、本専攻科では各教員のゼミナールに所属して「障害児に関する論文」を制作していくことが必修です。

本専攻科に所属する教員の一覧は下記をご参照ください。

卒業後の主な進路

本専攻科の卒業生の多くは、特別支援学校や特別支援学級、通級指導教室などで働いています。また保育園等で保育士の立場から障害を持つ乳幼児の療育にあたっている人もいます。現職派遣として本専攻科で学んだ教員は、卒業後は各学校にて特別支援教育を推進する立場で活躍しています。

教員紹介

熊本大学特別支援教育学科には、4名の専任教員がスタッフとして働いています。

本専攻科では、それぞれの教員のもつ専門性に基づいた指導を受けることができます。また全員が臨床心理士の資格を、2名が公認心理師、2名が特別支援教育士スーパーバイザー(S.E.N.S-sv)の資格を有しており、より実践的な立場からの指導を受けることもできます。

菊池 哲平 Teppei Kikuchi

特別支援教育講座・教授
担当科目:特別支援教育基礎論、発達障害児支援総説(オムニバス)、知的障害児発達評価論 など

本吉 大介 Daisuke Motoyoshi

特別支援教育講座・准教授
担当科目:聴覚障害教育概論、特別支援教育総論、障害者教育史 など

半田  健 Ken Handa

特別支援教育講座・准教授
担当科目:障害児教育課程概論、障害児教育方法学特論 など

干川  隆 Takashi Hoshikawa

特別支援教育講座・シニア教授
担当科目:肢体不自由児指導法、肢体不自由児心理学、学習障害児支援概論 など

入学方法

毎年12月上旬に入試を実施しています(願書受付期間は10月下旬ごろ)。

本専攻科への入学方法については、熊本大学入試情報ページをご覧ください。