昨年度から、算数科の研究主題を「共に数学的価値を見いだす算数科授業」としました。これまでの「自ら『数学的』に探究する算数科学習」の成果を受けて、それぞれが探究する中で見いだした「数学的価値」を、クラス全員のものとしていく子どもたちになってほしいと願い、研究主題を設定しました。
具体的には、1年「数のまとまりを見付けよう」において、14個や18個のムクロジの種を2・3・6個のまとまりに分けていく中で、子どもたちは、等分できる時とできない時があることに気付きました。日常の場面を数学化することで、自由に種を配ることから数のまとまりを見付けて等分することへ焦点化され、数学的表現を用いたり、数を変えて考察したりする姿を引き出すことができました。
本校算数科では、子どもたちが問いや思いをもち、繰り返し対象や他者と対話する中で共に数学的価値を見いだす姿を目指します。そのために、より数学の本質に迫るような学びの文脈をデザインする課題設定の在り方や、自他の数学的表現に働きかける対話を生み出し、課題解決に向かうための教師の手立てについて研究を進めていきます。